お知らせ詳細

news ニュース

  • 試験の難しさとは

    2026年1月6日

    【試験の難しさとは】

    そもそも「試験の難しさ」を定義すること自体が非常に難しく、そこには複数の異なるファクターが絡み合っています。

    例えば、
    ・IQ140程度が事実上の必須条件だが、倍率は3倍の試験
    ・IQ108程度でも対応可能だが、倍率は50倍の試験

    この二つのうち、どちらが「難しい試験」と言えるのでしょうか。
    この問いに単純な答えはありません。

    純粋な相対評価として見れば、前者の方が厳しいとも言えます。一方で、受験者が感じる主観的な大変さという観点では、おそらく後者の方が上回るでしょう。
    文系の資格試験が過剰に「難関」と評価されることがありますが、その背景には、必要とされる基礎学力が「日本語がきちんと使える程度」で足りるという点があります。つまり、エントリーラインが極めて低いのです。
    しかし、エントリーラインが低い試験ほど競争は激化しやすく、その結果、主観的な負荷は非常に大きくなります。韓国の受験が「大変だ」と言われるのも、試験内容自体は比較的平易で、高得点による熾烈な順位争いになるからでしょう。
    仮に、東京大学の入試が社会4科目、理科(物理以外)3科目、英語の計8科目に変更されたとします。この場合、「合格する層」は大きく入れ替わるでしょうが、定員が同じである以上、相対評価としての厳しさは大きく変わりません。
    しかし、主観的な大変さは確実に増すはずです。なぜなら、エントリーラインに立てる受験生が圧倒的に増えるからです。「激戦」にはなりやすいはずです。
    このように、地頭が必要であるほど主観的な大変さはそこまでではなく、地頭の必要性が弱まれば弱まるほど逆説的に、主観的な勉強の大変さはむしろ増していく――そのような構造があるように思われます。