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今後30年で学歴の価値が下がる話
2025年11月6日汎用人工知能(AGI)の進化や、日本社会の構造変化を冷静に俯瞰すれば、今後30〜40年で「学歴」という概念の価値は、確実に下落していくでしょう。
これまで「偏差値」「学歴」「ブランド大学」といったものは、人間の能力を測る簡便なラベルとして機能してきました。しかしAIの登場によって、そのラベルの意味づけそのものが変わりつつあります。AIが知的労働の多くを代替し始めた社会では、「知識を多く持っていること」や「早く正解にたどり着くこと」自体に価値がなくなっていきます。
かつては難関大学で学んだエリートが担っていた仕事──たとえば会計、法務、翻訳、医療の一部、コンサルティングの初期分析など──の多くが、既にAIによって自動化されつつあります。
知識やスキルの「差」が可視化されにくくなればなるほど、人間の能力差は相対的に小さくなり、結果として「どんぐりの背比べ」のような状態になります。つまり、「学歴の高い人ほど安定している」「良い大学に行けば一生安泰」という昭和〜平成の成功モデルは、AIによって根底から崩れようとしています。
これから価値を持つのは、既存の知識を覚える力ではなく、AIと協働しながら新しい価値を創造する力、そして変化に柔軟に対応できる知的スタミナです。
大学の「名前」ではなく、「何を考え、どう動けるか」が真に問われる時代に入っているのです。それにもかかわらず、一部の学習塾関係者が「これからはむしろ学歴の重要性が上がる」と主張しているのを耳にします。
おそらくは、自分たちのビジネスモデルを正当化するための“営業トーク”でしょう。
もし本気でそう信じているなら、社会構造を見抜く力があまりにも欠けていると言わざるを得ません。
学歴が重要だった時代の成功体験から抜け出せず、変化の本質を見誤っているのです。今後の社会では、「どこの大学を出たか」よりも、「どんな問いを立て、どんな成果を生み出せるか」が価値の中心になります。
学歴偏重社会の崩壊は悲観すべきことではなく、むしろ多様な才能が正当に評価される時代の幕開けでもあります。こうした時代変化の本質を理解するには、成田悠輔先生の著作などが非常に参考になります。
データに基づいて社会構造の変化を冷静に分析しており、「学歴」「教育」「労働」についての見方が根底から覆されるでしょう。
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