お知らせ詳細

news ニュース

  • 東大生の親はそこまで金持ちでもない

    2025年7月5日

    【東大生の親はそこまで金持ちではない】

    よく「東大生には富裕層が多い」と言われますが、そうした話を鵜呑みにせず、統計の見方を冷静に考えましょう。
    子どもが大学生になる頃には親の年齢はだいたい50代くらいが多く、この年代はそもそも年収が高めなのは当たり前です。
    実際のところ、「都内の大学生の親の平均年収」と「東大生の親の平均年収」の差は、おそらく1.5倍もないでしょう。
    30歳の年収1000万円と50歳の年収1000万円の意味が違うのは当たり前です。
    また、アメリカなどと比べると、日本のペーパーテスト型の入試は教育課金差が出にくい仕組みです。
    頭が悪い子供にいくらお金をかけても成績は上がりませんから。
    遺伝の平均回帰を考えると、親が高学歴・高所得でも、子どもが必ずしも同じようにできるわけではない、というのもよくある話です。
    一般入試は、実はそこまで富裕層に有利なものではありません。むしろ社会の中で標準化を図る装置として、非常によくできた仕組みだと言えるでしょう。

    東大生に「恵まれた環境の人が多い」と感じるのは、生存者バイアスが大きく影響しています。
    同じくらいの知的なポテンシャルを持っていれば、地方育ちよりもサピックスや鉄緑などでしっかり対策したほうが有利になるのは当然のことです。
    ただ実際には、港区や文京区では親が高学歴で知能も高いのに、思うように成績が伸びないお子さんも少なくありません。
    そうしたケースはあまり表に出ないだけです。
    結局、日本の大学受験は「家庭環境」以上に「遺伝的な知能ゲーム」だと言えるでしょう。