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中高一貫校と教育
2025年6月30日中高一貫校が「教育」という言葉を中途半端に強調するのには、どこか一貫性のなさを感じます。たとえば、インターナショナルスクールのように、最初から一般入試対策を完全に離れて独自のカリキュラムを貫いているのであれば、その「教育理念」にも説得力があるでしょう。
しかし実際のところ、有名私立中高の「教育」というのは、結局のところ「まずは勉強が9割」です。多くの保護者は子どもを医学部や東大などの難関大学に進学させることを目的に、そうした学校を選んでいます。独自色が強いと言われる武蔵のような学校ですら、文部科学省のカリキュラムをベースにしており、完全に独立した教育をしているわけではありません。要するに、インターナショナルスクールのように一般入試を完全に無視したオルタナティブ教育をしているわけではない以上、結局は一流大学への進学を前提とした授業で日々の大部分が占められているのです。そうした状況で「うちは教育を大事にしている」と強調しても、やはり説得力を持たせるのは難しいのではないでしょうか。あくまで「受験指導をしている」というのが実情だからです。