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課題図書
2026年2月9日今年度の中学1年生から、毎月1冊の課題図書を読んでいただく方針としています。その第一弾として、今回はこの書籍を指定しました。
『ヨーロッパ史入門』(岩波ジュニア新書)
塾生の皆さんには直接お伝えしますが、まず本書を2回通読し、そのうえで内容の要約と感想文を書いてもらいます。英語の文章であれ現代文であれ、本質的には「近代西欧を理解できているかどうか」が読解の基礎になります。
例えば本日は選挙が行われましたが、選挙制度や議院内閣制はいずれもヨーロッパで成立した仕組みです。室町時代の日本には、議院内閣制も三権分立も存在しませんでした。ロックやモンテスキューを含む啓蒙思想が、三権分立を正当化・言語化する枠組みを提供しました。医学も同様で、現代医学は西洋近代思想を土台として発展してきました。
現代医学は、デカルト以降の西洋近代哲学、とりわけ合理主義・機械論的世界観の延長線上に位置づけられます。人間の身体を精神から切り離し、客観的に観察・分析可能な「物体」として捉える発想がその基盤です。病気は個人の意味世界や生の文脈から切り離され、原因と結果の因果関係として定式化されます。この考え方により、再現性の高い診断や治療、標準化された医療技術が飛躍的に発展しました。一方で、主観的苦痛や社会的背景が軽視されやすいという限界も、この哲学的前提から生じていると言えるでしょう。現代社会を理解する上で、近代西欧を知る事はマストです。高校2年生や受験学年になるとまず余裕がなく本を読む時間などないので、中学生のうちに徹底的に読書をしていただきたいと思います。
読書ほど学力の底力をつける方法はありません。