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  • 科目数が多いほど格上という考え

    2026年2月13日

    日本の大学入試には、どこか「受験科目が多いほど格が上だ」という空気があります。
    これは、東京大学の前身である東京帝国大学が官僚養成機関として機能してきた歴史に由来するものであり、長所としての伝統と同時に、負の側面も併せ持っているように思われます。
    「東大は理系でも二次試験に古文・漢文がある」「京大医学部は理系でも国語を課す」といった話を、半ば誇示のように語る場面を耳にしたことのある方も少なくないでしょう。こうした価値観の背景には、日本社会に根強い「幅広くできる人材こそ優れている」という前提が横たわっています。
    一方で、インド工科大学の入試科目は物理と数学のみです。理工系である以上、それで十分だという発想です。そう考えると、日本においては東大よりも、むしろ東工大の仕組みのほうが理にかなっていると見ることもできるかもしれません。

    「科目数が多いほど価値が高い」「専門家よりもゼネラリストのほうが上位だ」とする考え方も、日本的官僚主義が生み出した一種のドグマと捉えるなら、なかなか示唆に富む現象だと言えるでしょう。