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早慶利確論
2026年1月5日弊塾でも、大学受験は本質的には「選抜」に意味がある制度である、という趣旨のことはお伝えしています。この点は半分は正しいと思います。ただし、それは受験勉強そのものに意味がないということを意味するわけではありません。学習内容自体には、むしろ大きな意味があります。(もっとも、その価値を学習塾側が前面に押し出して語るのは筋が違うだろう、という話ではありますが。)
いわゆる「早慶利確」を強調する議論を見ていると、論点が純粋に学歴の獲得に収斂してしまい、中学・高校段階での学習そのものについて、ほとんど考慮されていないように感じられます。
たとえば、開成高校から東京大学を受験し、わずか0.1点届かずに早慶へ進学した人と、ぎりぎりで早慶の附属校に合格し、その後6年間ほとんど勉強せずに過ごした人とでは、基礎学力に大きな差が生じるのは明らかでしょう。
もちろん、3年前の慶應義塾高校のように甲子園出場レベルの特殊な活動に本気で取り組むのであれば、附属校であることの意味も十分にあります。しかし現実には、多くの附属校の生徒は、進学校で言うところの「深海魚」と大差ない状態に陥っていることが少なくありません。勉強をしない代わりに何か有益なことに打ち込んでいるわけでもなく、単に時間を消費しているだけ、というケースも目立ちます。
たしかに将来的にお金を稼ぐことだけを目的とするのであれば、「早慶利確」という考え方が一概に間違っているとは言えないでしょう。ただしその一方で、中学・高校段階における学びの価値を、やや過小評価しすぎているのではないか、というのが率直な印象です。