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受験指導は武器商人
2025年10月30日受験指導者は少なからず「武器商人」であるという自覚を持つべきです。
マクロな視点で見れば、受験産業は虚業です。
なぜなら、東大合格者は毎年約3,000人と定員が決まっており、結局はゼロサムゲームだからです。合格最低点が何十点上がっても、合格者の数は変わりませんから完全なゼロサムゲーム。
全体のレベルが上がっても、社会全体に新しい価値を生むわけではありません。
もちろん、受験生全体の教養水準が上がり、それが社会的リテラシーとして定着するならまだ意味があります。
しかし現実には、受験技術だけが洗練され、入試後わずか数年でその知識は失われていきます。
難関大学の入試は、教育というより「社会的選抜」の機能が中心です。
地方国立大学やMARCHクラスであれば、まだ教育的効果も見いだせますが、トップ層の競争は純粋に選抜のための装置に過ぎません。
受験産業とは、知の戦場で武器を売る「武器商人」のような存在なのです。