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東大理三と理一の差・東大と京大の差は?
2025年10月25日偏差値が上がるほど「知能が高くなければ通用しない」というのは、ある種の誤謬です。
もちろん、帝京大学より早稲田、神戸大学より東京大学に入る方が知的水準を要求されるのは当然です。
しかし、阪大や旧帝大クラスを超えるあたりから、「賢さ」と「成績」の相関は個人レベルでは急速に緩やかになります。入試が一定の知的能力を測る仕組みであることは疑いようがありません。
それでも、あるラインを越えると“知能による差”は頭打ちになります。
ノーベル賞受賞者や優れた研究者の出身校を見ても、東大・京大以外の旧帝大出身者が少なくないことは、この現象を裏付けています。(さすがにMARCHクラスはいませんが)阪大・名大レベルから先は、「IQの高さ」よりも「嫌いな科目も含めて最後まで詰め切る力」が問われます。
京大と東大、あるいは東大理一と理三の差も、地頭の違いというよりは「全科目をどこまで均等に仕上げたか」で決まります。
確かに平均的には理三の方が知的水準は高いですが、個人レベルでは“頭の良さ”より“完成度の差”の方が支配的です。
理一・理二に入れる人で相対的に数学が得意なら、英語と国語を真面目に仕上げれば理三との差は想像ほど大きくありません。京大→東大→理三と難易度が上がるのは事実ですが、その差を「超えられない才能の壁」と考えるのは誤解です。
この差は、むしろ「どの科目を捨てられるか」の自由度で決まります。
京大の方が楽に感じるのは、時間配分が柔軟で、苦手科目をある程度放置できるからです。
東大理一・理二と京大理・工の差も、実質的には「英語と国語をどこまで整えるか」にあります。
数学・理科の難易度差ほど、本質的な差は存在しません。では、理一・理二と理三の差はどうでしょうか。
数学のセンスが壁になる人もいますが、理一・理二で数学が得意な層と理三で数学が苦手な人との差は決定的ではありません。
むしろ、英語・古典を徹底的に仕上げたかどうかが合否を分けます。
逆に「英語と国語で得点を稼ぎ、数学はある程度捨てる」戦略で理二に受かる受験生も珍しくありません。理一・理二の合格最低点はおおむね220点前後。
英語80点・国語50点・理科70点を取れば、数学が20点でも合格可能です。
(メジュソンでは、実際にこの戦略を推奨しています。)
東大文系も同様で、英語90点・国語70点・地歴90点なら、数学がほぼ0点でも受かります。逆に、英語90点・数学70点ならば国語50点・地歴40点で合格します。(国語も地歴も捨てられる)
京大や非理三の東大は「得意科目で勝負できる」余地がありますが、理三はそれをほぼ許しません。
たとえば数学が苦手で英語90点・国語50点・理科80点を取っても、数学で70点は必須です。なお比較には入れませんでしたが、早慶・一橋・東工大は京大よりもさらに「得意科目で勝負しやすい」大学です。
一橋なら英数勝負の経済・商、数学が苦手なら社会学部、と得意科目で勝負しやすい。
東工大は英語・国語を実質的に切り捨て可能。
一橋・東工大は、バランスが偏っていても戦える構造になっています。繰り返しますが、受験はある段階を超えると「地頭」ではなく「やり切る力」で決まります。
裏を返せば、「多少地頭に不安があっても、全科目を完成させれば十分勝てる」ということです。
もちろん旧帝大以上を狙うには一定の知的基礎力は必要ですが、最終的に勝負を分けるのは“才能”ではなく“執念”です。努力を積み上げる人が、最後に合格を掴みます。
頑張ってください。